火室内は5mm の分厚い鋼板で囲い、その中に耐火レンガ、外側には空気層を設けて鋳鉄を貼り合わせています。耐火レンガは耐熱性に非常に優れ、商温になりやすい針葉樹を燃やしても心配のいらない頑丈さです。高温になる火室内には、耐火レンガを置くことで鋼板ヘの直接的な炎を避け、さらに蓄熱性を高めています。鋼板と鋳鉄の間には空気層を設けることで、下部より吸い上げた空気が、鋼板と鋳鉄の間を通りながら徐々に暖められ、天板下のすき間から放出します。輻射熱と対流熱が発生することで、効率よく家中を暖めることができます。クワドラファイアが開発、特許を取得した画期的な技術です。火室内の4 つの箇所で燃焼を発生させ、熱量を最大限に引き出し、クリーンな排気として屋外に排出します。クリーンバーン燃焼でありながら、キャタリティック燃焼に迫る燃焼効率と排気煙量を誇ります。
1. 一次燃焼
火室内の前方下方にある空気口から、燃焼用の空気が薪に向けて勢いよく吹き出します。理想的な空気の流れで、薪への着火が早く行えます。
2. 二次燃焼
前方上部にある空気口からガラス面に沿って空気を吹き出し、未燃焼ガスを燃焼させます。ガラス面に沿って空気が通ることで、ガラスに煤の付着を防止する役割もはたします。
3. 三次燃焼
火室内上部にある穴の開いたパイプから空気が吹き出し、未燃焼ガスを燃焼させます。
4 四次燃焼
最後に前面上部にある空気口よりバッフル板に向けて空気を吹き出すことで、煙に含まれる僅かな未燃焼ガスを燃焼させ、クリーンな排気として屋外に排出します。
燃焼用の空気供給をサポートするシステムです。薪を効率良く燃焼させるには、適時に必要な空気を適量供給することです。着火時や薪の追加時には、大量の空気が必要となります。通常は手動で空気量を調整することが多いですが、ACC はその作業を自動で行います。時間の節約と確実な着火で、簡単に薪を燃焼させることができます。
A. ACC レバー
ACC レバーの奥にあるACC タイマーを作動させるためのレバーです。レバーを奥に押し、手前に戻すことでACC タイマーが働きます。最初の薪の着火時や薪の追加時に作動させます。
B. ACC 空気取り込み口
空気を火室内に送り込む空気口があり、ACC タイマーと連携した「弁」の開閉により空気量を絞り込んでいきます。
C. ACC タイマー
小さなボックスの中にタイマーが組み込まれています。ACC レバーでスイッチを入れるとタイマーが働き、約20分間かけて弁を閉じていきます。
クワドラファイアのストーブには、外気を火室内に直接送り込むことのできる外気導入キットを装備することができます。そのため近年の気密性の高い、高気密住宅でも安心してストーブを使用することができます。