紛れもなく現代の薪ストーブの原点となったモデルがデファイアントです。ダンカン・サイムとマーリー・ハウエルの才能と努力によって、それまでには考えられなかったデザインと燃焼効率を両立させた薪ストーブが1975年に完成しました。その噂はアメリカ国中で話題となり、200台を予定していた初期ロットすべてが生産前に売り切れたという逸話が残っています。なぜなら、風貌は50年代のテレビ風でレトロ調、気密性が高いうえにサーモスタットによる温度コントロールで長時間暖房を可能としたからでした。さらに薪がもつエネルギーの60%以上を引き出せる画期的な薪ストーブでした。現在でも初期型デファイアントはアメリカのスミソニアン博物館の国立歴史コレクションに展示されていることからも、当時のインパクトの強さが偲ばれます。その名を継承する現在のデファイアントは、全面鋳物製の初期型に比べて耐熱ガラスの採用と環境性能を飛躍的に伸ばした触媒を搭載し、面影を残しながらも現代風にアレンジされたデザインに生まれ変わりました。
時代を超越したアメリカの歴史の一部となったデファイアントは、現代の薪ストーブとしては大型の部類に入ります。しかしながら、広いリビングや厳寒の山荘、古民家などの気密性の低い空間を十分に暖めるのはデファイアントをおいて他にありません。最大出力 14,100kcal/hのエネルギーで260㎡を暖めるパワーを誇ります。そして、燃焼が最長14時間続くというスタミナも持ち合わせています。大きなパワーと同時に熱効率の高い薪ストーブなのです。デファイアント=冬の爆発的な寒さにも逆らうという意味を込めたネーミングそのものの実力と言えます。燃焼方式はアンコールと同じく燃え残った煙を最後まで燃やし尽くす触媒燃焼を採用しています。これによって燃焼効率を84.1%にまで引き上げました。電気もコンピュータを使わずにここまで燃焼効率を上がられるのは正にミラクルといえます。バーモントキャスティングスの特長であるバイパスダンパーを装備しているため、着火から本燃焼に移るプロセスもスムーズに行えます。初めて薪ストーブを使う方でも戸惑うことなく薪ストーブライフが楽しめます。本体と煙突が十分に熱せられたらバイパスダンパーを閉じて、排気のルートを触媒に変えます。これだけであなたがやることは、美しい炎に見とれるだけです。厳冬期広い空間でも十分に暖かく過こしたいのなら、デファイアントを選べば間違いありません。
精度の高い鋳鉄技術。滑らかで鋳物の重厚さが感じられる本体。
トップローディング方式は薪を立ったままくべるこができるので便利です。
ラインナップ中最大を誇るグリドルは料理に最適です。